日産・内田前社長ら「報酬6億円」は本当に正しいか? 赤字6700億円でも支払われる巨額マネー──株主・従業員は納得できるのか

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巨額赤字6708億円の裏で、退任役員4人に報酬総額6億4600万円――。業績不振と高額報酬のねじれは、企業統治と報酬制度の根幹を揺さぶる。正当性はあるのか。日産の報酬設計とその背景を多角的に検証する。

制度の内側にある論理

 日産の報酬委員会は、主に社外取締役で構成されている。委員長を含む社外取締役8人のうち5人が委員を務める。

 役員報酬は、ステークホルダーに最大の価値をもたらすことを目的に設計されている。その目的達成に向け、経営陣の動機付けが図られている。

 執行役への報酬は、

・基本報酬
・変動報酬

で構成される。基本報酬は、個々のスキルや経験、職責、前年度の貢献、業績などをもとに設定される。

 変動報酬には、年次賞与と2種類の長期インセンティブがある。ひとつは、目標達成時にのみ支払われる業績連動型インセンティブ(現金報酬)。もうひとつは、業績に連動しない譲渡制限付株式ユニット(RSU)である。いずれも、単年と中長期の業績向上、ならびに株主価値の最大化を意識した設計となっている。

 執行役退任時の報酬については、退任時の事実関係と状況を踏まえ、報酬委員会が支給の有無と金額を判断する。

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