電車内に流れる爆音! SNSで「バズる」愚行、「静かな車内」は過去の遺物? 厳罰なき日本で加速する「音ハラ」を考える

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公共交通の静寂が揺らいでいる。英国で罰則検討中の「ベアビーティング」は、スマホとスピーカーを使い音空間を支配し、SNS投稿で拡散。日本でも女性の動画が話題となり、制度の不備と価値観の対立が浮き彫りに。乗務員の排除権限や音声検知システム導入など、利用者が快適さを求める現実に即した新たな対策が急務だ。

再生数依存の迷惑行為増加

 ベアビーティングは、従来の犯罪やマナー違反とは違う。公共の場でルールを破ることで得られる利益がある、新しい仕組みの上に成り立っている。

 TikTokやInstagramで再生数やフォロワーが増えると、それが直接お金や社会的地位につながる。だから公共の秩序を乱すことは、単なる悪い行動ではない。むしろ計算された投資であり、コンテンツ制作の一部なのだ。

 この仕組みは、鉄道の空間が舞台に変わっていることを示している。公共の場は本来、いろいろな人が一緒にいる場所だった。しかし今は、視聴者に向けて演じる表現の場になっている。

 模倣が広がりやすいのもそのためだ。一度動画が話題になると、その行為は迷惑行為ではなく

「実績」

になる。不快であっても理にかなわなくても、プラットフォーム上の数字が成功を示している限り、やめる理由がない。制度による抑制がないかぎり、この行動は広がり続けるだろう。

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