鉄道オタクvs鉄道会社、なぜこんなに揉めるのか? 荒れる撮影現場、「撮ってやる」の態度は傲慢過ぎ? すれ違う認識の終着点とは【連載】純粋鉄オタ性批判(2)

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承認欲求と「貢献意識」が交錯する鉄道オタクの過剰行動が、現場の安全や鉄道事業者との関係を揺るがしている。全国96社中約8割が赤字という厳しい経営環境の中、鉄道とオタクの「共創」はいかにあるべきか――現場と数字から読み解く。

趣味の公共的側面と民間事業のバランス

鉄道(画像:写真AC)
鉄道(画像:写真AC)

 鉄道は、文化的・歴史的な価値や技術遺産としての意義を含め、多面的な社会的価値を持つ。こうした価値を維持するには、鉄道事業そのものが経済的に成り立っている必要がある。

・公共財としての鉄道
・商業施設としての鉄道

は、実際に共存している構造だ。ただし鉄道オタクは、自らの趣味的達成を重視する傾向が強く、鉄道の社会的役割や公共性に対する理解が乏しい。そのため、期待と事業者の実務の間には構造的なすれ違いが生まれる。

 筆者自身も鉄道を趣味として愛しているが、同時に、鉄道事業者が担う社会的責任や公共財としての役割も重視している。だからこそ、趣味人としての情熱や知識を、鉄道の社会的価値を高める方向に活かすべきだと考えている。

 鉄道への愛情や熱量が、事業者との共存につながり、結果的に鉄道そのものを活性化させる。それが理想的な関係性である。ただし現状では、そうした共創の場が限られているという課題もある。

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