EVアンチは「自動車を語る資格なし」 元自動車エンジニア&エンジン愛好家の私がそう思うワケ

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電気自動車(EV)は急速に普及している一方で、未だに感情的な批判も多い。しかし、EVは技術進化の途上にあり、航続距離や価格、環境負荷に関する課題は解決可能だ。実際、CO2排出量がガソリン車より低いEVの普及は、環境改善に不可欠なカギを握っている。

エンジン愛好家が語るEV

自動車(画像:Pexels)
自動車(画像:Pexels)

 この数年で世界中で電気自動車(EV)が急速に普及し、街中でも日常的に見かけるようになった。その一方で、「EVアンチ(EVを感情的に批判するファン)」も少なくない。しかし、元自動車エンジニアの筆者(いのうえみつみ)の視点から見ると、こうした批判の多くは性急すぎるように思える。

 こう書くと「EV信者(EVを感情的に称賛するファン)」と思われるかもしれないが、実のところ、筆者は根っからの

「エンジン愛好家」

だ。学生時代の多くをバイクやクルマと過ごし、特にRBエンジンを搭載したスカイラインには強い思い入れがある。官能的なサウンドとパワフルな走りを誇る直6エンジンは、今でも至高の存在だと考えている。

 その延長で、自動車メーカーのエンジニアとして開発に携わったこともある。エンジン搭載車だけでなく、EVの黎明期にも関わる機会があった。その経験から感じるのは、EVはまだ発展途上であり、現時点で批判して遠ざけるのは惜しいということだ。

 本記事では、EVアンチと呼ばれる人々の意見を紹介しながら、筆者の考えを述べていく。

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