EVアンチは「自動車を語る資格なし」 元自動車エンジニア&エンジン愛好家の私がそう思うワケ
電気自動車(EV)は急速に普及している一方で、未だに感情的な批判も多い。しかし、EVは技術進化の途上にあり、航続距離や価格、環境負荷に関する課題は解決可能だ。実際、CO2排出量がガソリン車より低いEVの普及は、環境改善に不可欠なカギを握っている。
EVの成長は技術進化次第

EVへの批判には新技術への反発が影響している。新しい価値観を持つ車に対する馴染みが少ないからだ。
自動車の歴史を振り返ると、最初の大きな変動は米国のモータリゼーションだ。馬車から大量生産される大衆車への急速な移行が進んだ。この時期にも、大量消費社会への批判や大気汚染の拡大といった問題があった。しかし、技術の進歩と共にそれらはひとつずつ克服され、最終的には受け入れられて現在に至っている。
自動車技術の変遷も同様だ。キャブレターから電気的な燃料噴射方式へ、また自然吸気からダウンサイジングターボエンジンへ移行した際にも、「つまらない」「無駄が多い」などの批判があった。しかし、最終的には環境性能や実用性が市場に受け入れられ、技術は一般化した。
近年では、ハイブリッドカー(HV)の普及が大きな変化を生んだ。トヨタが25年前に初めてプリウスを登場させたときも、HVへの批判が多かった。しかし、現在ではハイブリッドカーは実用性と環境性能の良好なバランスにより、世界シェアで4~5割を占めるほど普及し、普通の技術として受け入れられている。
EVも急速に販売が拡大しているが、現段階ではまだ黎明期に過ぎない。HVが初めて登場した時と同じ状況だ。EVに対する批判が続くなかでも、技術が進歩し実用性が増せば、市場で確実に受け入れられるだろう。