「軍事オタク = 気持ち悪い」は本当か? ネット検索が映す世間の偏見! 戦争嫌いなのに軍事に熱狂? 小泉悠氏の活躍で既存イメージは変わるのか

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近年、世界情勢の緊張が高まるなかで、軍事への関心も徐々に変化している。かつては偏見の目で見られがちだった「軍事オタク」だが、国際情勢の不安定化や防衛議論の活発化にともない、その知識や視点が注目される場面も増えてきた。軍事オタクは戦争を肯定しているわけではなく、むしろ歴史や技術への探求心から生まれる関心が背景にある場合も多い。彼らの存在と役割は、今後の社会や国防議論においてどのように位置づけられていくのだろうか。

軍事オタクとは何か

軍事のイメージ(画像:写真AC)
軍事のイメージ(画像:写真AC)

 世の中には多種多様なオタクが存在している。何かに強いこだわりや愛着を持ち、知識を高めたり、応援したり、お金を費やしたりするのは、本人たちにとっては非常に気持ちのよいもののようだ。

 外部の人間からすれば、その情熱は理解できないものなので、オタクにはある種の異様さがつきまとう。軍事オタクはその最たるものといってもいいかもしれない。

 第二次世界大戦での敗戦以来、憲法の平和主義の原則のもと、

・戦争の放棄
・戦力の不保持

を叩き込まれてきた日本人は、戦争を特別タブー視してきた。一方で、常に戦争もののドラマや映画は作られてきた。「戦争を忘れない」という名目のためでもあったし、生死に関連した最も人の心を揺さぶる刺激的なコンテンツのひとつとして商業的に選ばれてきたジャンルでもある。

 戦争とは切っても切り離せない軍事オタクは「ミリタリーオタク」略して“ミリオタ”とも呼ばれ、ネットで検索すると、

「ミリオタ 気持ち悪い」

をはじめ、

「不謹慎」
「嫌われる」
「怖い」

などが検索の候補に挙がってくる。

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