「軍事オタク = 気持ち悪い」は本当か? ネット検索が映す世間の偏見! 戦争嫌いなのに軍事に熱狂? 小泉悠氏の活躍で既存イメージは変わるのか
近年、世界情勢の緊張が高まるなかで、軍事への関心も徐々に変化している。かつては偏見の目で見られがちだった「軍事オタク」だが、国際情勢の不安定化や防衛議論の活発化にともない、その知識や視点が注目される場面も増えてきた。軍事オタクは戦争を肯定しているわけではなく、むしろ歴史や技術への探求心から生まれる関心が背景にある場合も多い。彼らの存在と役割は、今後の社会や国防議論においてどのように位置づけられていくのだろうか。
「軍事オタク」とは何を求める存在なのか

軍事オタクが知識を深めたいものはさまざまで、銃器だったり、兵器だったり、戦略だったり、戦史だったりさまざまだ。グッズのコレクターやコスプレイヤーもいる。無線の傍受からはじまり、インターネットの普及により、軍事情報にアクセスしやすくなり、独自の研究を行う人もいる。そうなると
「戦争好き」
かと想像してしまうが、X(旧ツイッター)まとめメディアTogetter(トゥギャッター)には
「ミリオタはだいたい『武器・兵器やそれが戦っているところは好きだけど戦争は嫌い』と思っている→『ほんとそれ』『業が深い』と賛同集まる」
といったスレッドがある。戦争反対の気持ちから戦争を理解しようとすることで詳しくなった人もいると聞く。
筆者の家族の場合は、戦後に少年期を過ごすなかで、大東亜戦争(太平洋戦争)の敗戦、原爆被害といった、敗戦国になったことが残念な気持ちがベースにあったそうだ。
「いつか米国に仕返ししたい」
と若いころは思っていて、それが難しいものだと考えてもなお、少しでも可能性があるのなら、と軍備増強心に結びついたという。愛国心ともいえるかもしれないといっていた。
海外でも、たとえば米国には1861~1865年かけて起きた南北戦争のオタクが一定数いて、それに関心を持つ人のためのツアーがあったりする。理解を深めるために専門家とディスカッションする機会がある。そこには歴史的な探求心や愛国心がきっとあるのだと想像できる。
南北戦争好きは、日本での“幕末好き”のようなものかもしれない。戦争でも世界大戦以前のものであれば、歴史の要素が強くなってくる。それだって軍事なのに、殺戮なのに、ロマンがでてきて、「歴女(歴史好きな女性)」にも受けてしまうのが不思議だ。