子どもの自転車事故で人生終了? 10歳児童「過失100%」判決が示す高リスク社会! 過去には9500万円賠償ケースも
自転車事故の増加が社会的課題となっている。2023年の自転車関連交通事故は7万2339件に達し、全体の23.5%を占めた。未成年者の事故も多く、親の監督責任が問われるケースが増えている。兵庫県での判決では「自転車側の過失100%」が認定され、保護者の指導と保険加入の重要性が浮き彫りになった。損害賠償は数千万円規模に及ぶ例もあり、自転車利用者のリスク管理が急務となっている。
親としての賠償責任

東京都交通安全協会(東京都中野区)のウェブサイトによると、小学校高学年(11~12歳)以下の子どもは「事理(道理)を弁識する能力のない者(責任無能力者)」に該当し、未成年者の監督責任者である親に損害賠償責任が生じるとされている。
また、未成年の責任無能力者を監督する親は、交通事故そのものの責任を負うのではなく、「監督を怠った責任」に基づいて損害賠償義務が発生するとも説明されている。これは民法第714条に定められた規定であり、親には法的責任があるということだ。
小学生が自転車事故を起こした場合、責任は事故を起こした本人だけでなく、親権者にも及び、損害賠償義務が発生する。そのため、保護者は子どもが事故を起こさないよう、日頃から監督責任を果たす必要がある。では、こうした事故を防ぐために、どのような対策を講じるべきなのか。