スズキ、軽トラで「CES」に挑戦! 中古輸出10年で10倍の追い風、米国市場席巻なるか?
スズキが「CES 2025」に初出展し、米国市場での軽トラの可能性を探る。特に、過去10年で米国への中古軽トラ輸出台数は10倍に増加(784台→7050台)し、経済性や利便性が注目される一方、規制や競合との競争が課題となっている。スズキの戦略は、今後の市場開拓における重要な分岐点となりそうだ。
軽トラ輸出台数10倍の理由

現在、電気自動車(EV)シフトが進むなかでも、米国市場では依然として大きくてパワフルなピックアップトラックが人気だ。しかし、
・燃費
・使い勝手
を重視する消費者が増えつつあり、軽量でコンパクトな車両への需要が徐々に高まっている。特に農業従事者を中心に、経済性や利便性の高い軽トラが注目されており、日本から輸入される中古軽トラが好まれている。スズキが軽トラを出展する背景には、こうしたトレンドを受けて、米国での軽トラの将来性を見極めたい狙いがあるようだ。
米国での軽トラ需要の高まりにはいくつかの要因がある。そのひとつが
「25年ルール」
だ。米国では右ハンドル車の輸入は原則認められていないが、製造から25年が経過した車両はクラシックカーとして輸入が可能になる。このため、1999(平成11)年以前に製造された日本製軽トラが輸出され、農業や建設、さらにはレジャーなどで活躍している。
財務省の貿易統計によれば、中古軽トラに該当する中古貨物自動車(総重量5t以下、シリンダー容積2000cc以下)の米国への輸出台数は、2013年の784台から2023年には7050台まで増加し、この10年でほぼ10倍に達している。
軽トラの利便性は多岐にわたる。まず車両価格が安く、取引価格はおよそ100万円程度。また、燃費のよさや狭い道や荒れた地形への対応力といった機動性があり、農家や個人事業者にとって理想的な選択肢となっている。さらに、荷台がオープンで多用途に使える点も他の車両との差別化ポイントだ。
これらを考えると、軽トラは米国市場で新しい需要層を開拓できる可能性がある。特に環境負荷の軽減やサステナビリティを重視する消費者にとって、軽トラのエコロジーな特性は大きな注目を集めるだろう。