信号機のない横断歩道、なぜ車は止まらないのか? 47%のドライバーが無視! 「歩行者優先」のルールは絵に描いた餅か?
信号機のない横断歩道で歩行者優先が守られない現状が浮き彫りに。全国平均停止率53.0%と改善傾向にあるものの、未だ半数の車両がルールを無視する。事故や地域間格差の課題を背景に、カラー塗装や取り締まり強化などの効果的な施策が求められる。横断歩道の「安全と経済性」を両立する未来への道筋とは?
筆者の意見

2019年から2023年の間に、自動車と歩行者が横断歩道で衝突した交通死亡事故は、信号機の有無に関わらず全国で1086件発生している。信号機のない横断歩道で車が停止するようにするには、どのような対策が必要だろうか。
前述のJAFの調査結果によると、都道府県別では
・1位:長野県(87.0%)
・2位:石川県(80.9%)
・3位:岐阜県(75.2%)
となっている。これらの県は地理的に近接しているが、その周囲にある富山県は31.6%で最下位となっており、地域別の傾向を把握するのは難しい。また、調査対象は各都道府県2か所ずつの横断歩道であるため、場所によって結果に差が出ることもある。
筆者(古宮宗、フリーライター)が住む神奈川県の平均は58.4%だが、日常的に使用する横断歩道では、何台もの車を見送ることが多い。さらに、日によっては車がすぐに止まることもあり、地域差よりもドライバー
「ひとりひとりの意識」
の問題が大きいと感じている。
もうひとつの課題は、歩行者側の対応に限界があることだ。2021年から「横断するときは、手を上げるなどして運転者に対して横断する意思を明確に伝える」という方針が導入されたが、手を上げても車が止まらない場合が多い。車の方にまっすぐ向いても止まらない車は依然として止まらないのだ。