ベテラン運転手は「個人タクシー」に転向すべき? 年収750万円も現実? 自由とリスクの分岐点、ライドシェア時代で考える

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タクシー業界が変革を迎える中、個人タクシーへの転換が注目されている。自由な働き方や収入のコントロールを求める動きが後押しする一方、経費負担や競争激化といった課題もある。成功のカギは営業戦略や競争力の強化にある。

個人タクシー開業資金は約200万円

東京都個人タクシー協同組合のウェブサイト(画像:東京都個人タクシー協同組合)
東京都個人タクシー協同組合のウェブサイト(画像:東京都個人タクシー協同組合)

 三つのパターンのなかで、最も多いのは組合に加入し譲渡を受ける方法だ。

 例えば、東京都個人タクシー協同組合(東京都中野区)の場合、譲渡手続きやその他の事務手続きを支部が行ってくれるが、組合に加盟する際には本部入会金に加え、支部入会金も必要となる。

 そして、譲渡譲受手数料を含め、開業資金として

「約200万円」

がかかる。

 この自己資金については、一般乗用旅客自動車運送事業許可の申請時に認められるのはあくまで自己資金のみであり、融資で借り入れたお金は認められない。そのため、計画的に準備を進めることが求められる。

収入を独占する魅力とリスク

個人タクシー(画像:写真AC)
個人タクシー(画像:写真AC)

 個人タクシーにはさまざまなメリットがある。

・会社に縛られることなく自由な働き方ができる
・顧客の目的地や時間に合わせて独自のスケジュールを立てることができる
・営業収入はすべて自分のものになる
・法人タクシーでは乗れない車種をタクシー車両として使える

 しかし、これらのメリットを享受するためには、会社がこれまでやっていた業務をすべて自分で担わなければならないというデメリットもある。例えば、

・燃料代
・車庫代
・車両点検費用

などのメンテナンス費や、組合費、税金などの負担がある。また、クレーム処理や保険、税金の書類作成など、運転以外の雑務にも時間を割かなければならない。

 さらに、運転免許証が停止されたり失効した場合、法人タクシーの場合は有休を使ったり内勤の仕事を手伝ったりすることで収入を確保できるが、個人タクシーではそのような手段がなく、収入が完全に途絶えてしまう。

 ただし、タクシー会社では副業が禁止されていることが多い一方、フリーランスの個人タクシーの場合は他の仕事で収入を補うことができるのが特権となる。

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