障がい者送迎車で続く性犯罪 「GPS監視」強化はもはや必須なのか?
障がい者送迎車内での性犯罪は施設数の増加にともない、安全対策が急務となっている。ドライバーのバックグラウンドチェックや教育、GPS監視システムの強化が求められる。また、性被害に関する調査では、発達障がい者の35%が性的被害を経験していることがわかっている。再発防止のためには業界全体での取り組みが必要だ。
当該事件の再発防止策

当該事件の再発防止策として、重要なポイントは次の三つだ。
・ドライバーのバックグラウンド評価
・ドライバー教育体制の構築
・家族や利用者によるドライバー評価と監視体制の強化
まず、「ドライバーのバックグラウンド評価」については、事業者が職員の性犯罪歴を確認できる仕組みとして、日本版DBS(Disclosure and Barring Service)の活用が期待される。これにより、障がい者施設や児童デイサービスなどの職員も対象となり、2026年度からの施行が予定されている。事務手続きなどで課題はあるものの、この措置は必要だ。
次に、「ドライバー教育体制の構築」については、倫理教育や安全意識の強化が重要だ。法務省は2012(平成24)年1月から2014年12月までに出所した1768人を対象に、3年以内の再犯率を調査した。その結果、処遇プログラムの効果で再犯率が
「21%軽減」
したと報告している。なお、この調査は性犯罪の種類を問わず、全対象者に対して行われたものである点に留意が必要だ。
三つ目のポイントとして、「家族や利用者によるドライバー評価と監視体制の強化」も重要だ。監視体制には、
・衛星利用測位システム(GPS)追跡システム
・カメラ
の導入による安全性の向上が期待できる。また、インターネット・オブ・シングス(IoT)技術を活用したリアルタイム監視システムも有効だ。さらに、利用者やその家族による人物評価も定期的にアンケート調査やヒアリングを行うことで、ドライバーの信頼性を確保することが求められる。
最後に、運送業全体の観点からも再発防止策を検討したい。