ロマンスカーミュージアムも危機に? 「博物館法改正」の光と影、デジタル化時代で問われる文化施設の存続とは
10月14日の「鉄道の日」を中心に、全国の鉄道関連施設がイベントで盛り上がっている。特に、博物館法の改正後に初めて「登録博物館」となった神奈川県海老名市のロマンスカーミュージアムをはじめ、全国の交通関連博物館が改めて注目されている。しかし、博物館運営は依然として厳しく、文化を継承するためにどう支援を確保していくかが今後の課題だ。
安定的な維持・運営には資金の確保が最優先

博物館法の改正は、デジタルアーカイブ化の推進など博物館の質の向上に一役買う。しかしその一方で、登録博物館となるには資金や人材の確保が必要であり、小規模になるほど厳しいといえる。
施設や資料の維持に精いっぱいで、登録博物館に適合するための予算など夢のまた夢だったり、今いる職員や学芸員の待遇の改善すらままならなかったりする施設が多いのではないだろうか。博物館法の改正の意義は理解できるが、博物館運営の厳しい現状に対する答えにはなっておらず「誰得」感が残る。
上野の国立科学博物館ですら、
「我が国のコレクションとして質・量ともに世界に誇れる標本・資料の充実」
のために、クラウドファンディングを実施したくらいだ。さすがにこのクラスの博物館となると、目標1億円に対し、約5.7万人から約9.2億円の支援が集まったが、ニッチな分野や小規模になるほど集まりにくいといえよう。また、ロマンスカーミュージアムのような民間企業の博物館も、
「会社の業績」
次第では運営すら厳しくなる可能性がある。
文化芸術や科学技術の発展のために、博物館の果たす役割は大きいのはいうまでもない。博物館を取り巻く環境の改善はすぐには難しいが、筆者が最低限できることとしてこの秋に博物館に足を運んでみようと思う。