ロマンスカーミュージアムも危機に? 「博物館法改正」の光と影、デジタル化時代で問われる文化施設の存続とは
意外と新しい博物館登録制度

あまりにも地味すぎて話題にするかどうか迷ったくらいだが、実は2022年4月に
「博物館法の一部を改正する法律」
が成立し、約70年ぶりに博物館法が単独改正されていた。そして、その翌年の2023年4月から新しい博物館登録制度に移行したばかりだ。
博物館法が制定された約70年前は、全国の博物館の総数は約200館しかなく、しかも、運営主体のほとんどが地方公共団体、財団法人、宗教法人だった。それが、今や約5700館に増え、運営主体も地方独立行政法人やNPO法人、あるいは民間企業など広がりをみせている。
博物館法ができてから70年の間に、博物館が乱立したといえなくもない。新しい制度では、博物館の質を担保しかつ向上させる観点も取り入れられ、登録に際しては審査基準が厳しくなった。
旧法では、専門的職員としての学芸員がいるかどうかや、博物館資料を持っているかなど外形的な要件のみであったが、資料の収集・保管・展示・調査研究の体制のほか、学芸員を含む職員の配置も審査基準となった。ちなみに、博物館法の博物館とは、科学や歴史などの博物館のほか、美術館、記念館、水族館、動物園なども含まれている。
現行法令では、
・博物館登録制度により登録された「登録博物館」
・博物館に相当する施設としてみなされる「指定施設」
・博物館登録制度外の「博物館類似施設」
に分けられる。2021年のデータでは、全国約5700館ある施設のうち
・登録博物館:約900館(16%)
・指定施設:約400館(7%)
とあまり多くはない。文化庁のウェブサイトで登録博物館・指定施設が紹介されており、どのような博物館があるのか見て回るだけでも旅をした気分になれて意外と面白い。時折マニアックな施設として取り上げられる目黒寄生虫館(目黒区)は、れっきとした登録博物館だった。