「イオンモールでウォーキング」は今後ブームになる? 本当に健康にいいの? 意外な落とし穴とは

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イオンモールのウオーキングキャンペーンは、141の施設で快適な歩行環境を提供している。このキャンペーンは、顧客の健康を促進するだけでなく、思わぬ「ついで買い」を生み出し、経済効果も期待できる。運動を終えた後の達成感が購買意欲を高め、地域社会への貢献にもつながる新しいショッピング体験を創出している。

ウオーキングキャンペーンとは

イオンモールのイメージ(画像:写真AC)
イオンモールのイメージ(画像:写真AC)

 モールウオーキングをご存じだろうか。ショッピングモール内に設けられたコースに沿ってウオーキングをするというものだ。

 モールウオーキングは、1970年代後半の米国で、

「心臓病患者のリハビリプログラム」

の一環として、医療専門家が推奨したことが始まりだ。気候に左右されない安全な歩行環境として、ショッピングモールの利用しようという画期的なアイデアである。米国で肥満が問題化し、健康志向が高まった1980年代初頭頃から一般にも広まり、特に中高年層に人気となった。

 純粋に健康促進のためのアイデアだったが、モール側にとってモールウオーキングは、

「集客の戦略」

にひとつとなっている。特に、来店者の足が遠のく真夏や真冬など、天候面での悪条件の時こそ、その真価を発揮するという特異なパターンだ。ギラギラ太陽が照りつける真夏の日中でも、大雨の最中でも、真冬の雪の日でも、モールウオーキングなら、来店者は冷暖房完備の屋内で快適に安全に運動ができるのだ。

 日本では、イオンが2017年から「ウオーキングキャンペーン」として、モールウオーキングを展開している。2024年時点で、全国141のイオンモールに、天候に左右されず安全で快適なウオーキングができるコースが設置されている。疲れたらベンチで休めるし、喉が渇いたら自販機や飲食店もある。トイレにも困らない。

 また、イオンのアプリにはウオーキング機能を追加されており、コース確認や、歩数計測機能、消費カロリーなど、ユーザーの健康意識を高める機能や情報などの提供している。また歩数に応じたポイント付与システムを導入するなどして、「イオンモールでウオーキングする」ことへのメリットを高めている。

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