「イオンモールでウォーキング」は今後ブームになる? 本当に健康にいいの? 意外な落とし穴とは
イオンモールのウオーキングキャンペーンは、141の施設で快適な歩行環境を提供している。このキャンペーンは、顧客の健康を促進するだけでなく、思わぬ「ついで買い」を生み出し、経済効果も期待できる。運動を終えた後の達成感が購買意欲を高め、地域社会への貢献にもつながる新しいショッピング体験を創出している。
「ついで買い」の心理メカニズム

イオンモールのウオーキングキャンペーンは、単なる健康促進への対策にとどまらない。その集客戦略は実に巧妙だ。ウオーキングの来店者が増えることで、モール全体ににぎわいが生まれ、その活気が他の来店者の購買意欲を刺激する効果となる。
また、モール内のさまざまな店舗の前を歩くことで、意図せずに新しい商品やサービスにも触れる機会が増える。そこに「ついで買い」の可能性が高まる。
ではなぜ、人は「ついで買い」してしまうのだろう。「ついで買い」は、消費者心理学の観点から見ると興味深い現象だ。人間の脳は、
「効率的に行動しよう」
とする傾向があるらしい。一度の外出で複数の目的を「ついでに」達成しようと脳は懸命に動く。ウオーキングのために来店した人も、せっかくモールに来たのだからと、他の買い物も「ついでに」済ませようとする。そう考えるのはしごく自然な心理なのだ。イオンモールのウオーキングキャンペーンは、そこを巧みに突いている。
ウオーキングコースを歩くことで、普段は立ち寄らない店舗の前を通過する機会も増える。これは、新たな商品やサービスとの
「偶然の出会い」
を生み出す。人は思いがけない発見に弱い。そうやってまんまと衝動買いのわなにはまっていくのだ。
加えて、ウオーキングのような運動をすると、ドーパミンなどの快感物質が分泌され気分が高揚する。これは、購買意欲を刺激する要因だ。さらに、運動後の達成感や満足感は、自己報酬としての購買行動につながりやすい。
「今日は頑張って歩いたから、自分へのご褒美を買おう」
というような心理が働いてしまう。そして、その衝動買いの心理をもあっさり肯定してしまう、その心理すらも創出されてしまうわけだ。