期待外れの結末! ソフトバンク支援の米国「宅配ピザベンチャー」が大失敗した、衝撃の理由とは

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テクノロジー革新が進むなか、ピザデリバリー企業Zumeは自動化と新しいビジネスモデルで注目を浴びた。しかし、実際には市場の理解不足や経済性への無理解が原因で失敗してしまった。約4億ドルという大規模な資金調達も効果を発揮せず、顧客ニーズを無視した結果、新たな教訓をピザ市場に残した。

Zumeの教訓、3Pの重要性

ピザを加工するロボットアームのイメージ(画像:写真AC)
ピザを加工するロボットアームのイメージ(画像:写真AC)

 Zumeの失敗から学べる大事な教訓として「3P」の重要性がある。3Pとは、

・Product(製品)
・Price(価格)
・Promotion(プロモーション)

を指す。

 まず、製品についてだが、人々がピザを注文するのは突発的で、手軽においしいものが求められる。しかし、Zumeのピザは顧客の評価が「まあまあ」にとどまり、他社のピザと比べても特に差別化されていなかった。チーズがずり落ちる問題以前に、商品自体に個性や魅力が不足していたのだ。

 次に価格だが、Zumeは競合他社よりコストを抑えたピザを提供するはずだった。しかし、配達中に調理するという「出来立て」の新鮮さを売りに、プレミアム価格を設定したが、これが顧客に受け入れられなかった。

 プロモーションについても十分ではなかったようだ。Zumeがどれだけプロモーションに力を入れたかは不明だが、調達した資金をもっとブランド構築に使うべきだったのではないか。

 Zumeは、高コストで複雑な自動化システムを構築することで、いわば「車輪の再発明」をしてしまったようだ。これは、すでに存在するものに過剰に力を注いで新たに開発することを意味する。

 大規模な冷凍ピザ工場のような自動化システムを、小規模な事業に高コストで導入してしまった。顧客が本当に求めているものを十分に理解せず、的外れな問題解決に力を注いだ結果、調達した4億ドルの資金は適切に活用されず、経営陣の自信過剰を招いたといえるかもしれない。

 しかし、米国のスタートアップ文化では、失敗は恥ではなく、学びの機会とされる。Zumeの失敗は、今後のスタートアップにとって貴重な教訓となるだろう。

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