トヨタEV生産「3割縮小」でも、シフト速度が落ちただけ そもそも「直系サプライヤー」は生き残れるか? という根本疑問
EVシフトで自動車サプライヤーは激変。トヨタやホンダが直系サプライヤーとの関係見直し、デンソーがエンジン関連事業を売却。2023年7月にはホンダが70年の歴史を持つ八千代工業をインドのマザーサングループに譲渡。トヨタはEV生産を3割縮小し、150万台の生産体制を維持する計画。サプライヤーの運命はメーカー依存からの脱却が鍵に。
サプライヤー変革の波

現在、世界的に環境対策を重視した「電気自動車(EV)シフト」が進んでおり、内燃機関の自動車からEVへの移行が急速に進行している。従来の自動車とは構造が異なるEVは、部品構成にも変化をもたらしており、結果として部品を製造・開発するサプライヤーにとって大きな変革期を迎えている。
国内の主要な自動車メーカーにはトヨタ、日産、ホンダなどがあり、これらのメーカーは
「直系サプライヤー」
と呼ばれる大規模なサプライヤーと密接に関わっている。直系サプライヤーは、自動車メーカーとともに技術の開発や生産に深く関与しており、自動車部品において中核的な役割を果たしている。特に、内燃機関のエンジン関連部品は部品点数が多く複雑なため、直系サプライヤーの開発力と供給力がなければ最新のエンジンは成立しない。
しかし、EVシフトによってエンジンの数が減ることで、サプライヤーの構造にも変化が求められている。EVの動力源であるモーターや駆動用バッテリーは、機械技術が主役のエンジンとは異なり、電気系で構成部品の点数も少ないため、サプライヤーが生産・供給する部品数が減少する。
このEVシフトが進むにつれて、従来の構造ではエンジン部品の収益性が低下し、自動車関連のサプライヤーはさまざまな手段でEVシフトに対応せざるを得なくなっている。この変化は直系サプライヤーにも当てはまり、ここ1年でさまざまな動きが見られるようになっている。