滋賀「米原駅」がびっくりするほど栄えてない理由・パート2! むしろ“何もない”を逆手にとって、「翔んで米原」目指すのだ
観光客に選ばれぬ現状

以上のデータが示すのは、米原市が全体として観光客から選ばれていない現状である。自然分野では一定の集客力を持っているものの、
・歴史/文化
・イベント
・都市型観光
など、他の分野での弱さが目立つ。
米原市の観光が低調な理由は、魅力的なスポットが見当たらないことだ。2022年の滋賀県観光入込客数ベスト30を見ると、
・1位 近江八幡市「ラ コリーナ近江八幡」:約321万人
・2位 多賀町「多賀大社」:約160万人
・3位 長浜市「黒壁ガラス館」:約143万人
となっている。10位までを見ても、近江八幡市、野洲市、草津市、高島市、東近江市など、県内各地の観光地が上位を占めている。
一方、米原市で最も順位が高いのは21位の
「道の駅 伊吹の里」
で、入込客数は約37万人にとどまる。長浜市「黒壁ガラス館」の26%にすぎない。ベスト30内には、この1施設しかランクインしていない。米原市で最も人気の観光スポットである道の駅 伊吹の里も、京滋最高峰の伊吹山のふもとで公共交通からは遠く離れており、あくまで
「伊吹山観光のついで」
に自家用車で訪れる人が多い施設である。では、近隣の市ではどうだろうか。長浜市に目を向けると、前述3位の「黒壁ガラス館」をはじめ、
・18位 道の駅 塩津海道あぢかまの里:約42万人
・30位 奥びわスポーツの森:約30万人
と、上位30施設中に三つがランクインしている。彦根市も、
・12位 彦根城:約52万人
と健闘している。また、ベスト30には入っていないものの、前述のとおり「玄宮園」や「彦根城博物館」など、一定の集客力を持つ観光施設が複数存在する。
こうしてみると、米原市の魅力のなさがいっそう明確になるだろう。これでは、今後も米原駅が地域の玄関口として機能することは困難だ。とりわけ観光客が利用することはあまり期待できない。なぜなら、この地域を訪れる観光客の多くが
「鉄道を利用していない」
からだ。