“AIひき逃げ”が多発? クルマの自動運転化が導く“無責任社会”という名の未来

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自動運転には多くの未解決の問題が残っている。例えば、「自動運転」中の事故は誰が責任を負うのか。

「AIひき逃げ」にどう対処するか

ドライバー向け会員制サービス「タイムズクラブ」の会員を対象に実施した「完全自動運転車」に関するアンケート結果。有効回答者数5342人(画像:パーク24)
ドライバー向け会員制サービス「タイムズクラブ」の会員を対象に実施した「完全自動運転車」に関するアンケート結果。有効回答者数5342人(画像:パーク24)

 自動運転では多くの課題が置き去りのままだ。

 例えば「自動」運転中の事故は誰の責任か。「レベル4」までは、制御システムが対応できない状況になるとドライバーが操作を交代しなければならない。一面では安全対策であるが、現実には何が起きるだろうか。

 自動レベルが上がるほど人工知能(AI)レベルの制御システムが必要になるが、それは同時に

「ドライバーの意識が運転から離れる割合」

が増えることを意味する。2019年3月に、自動運転の普及を想定して閣議決定された道交法の改正案では、未施行ではあるが「レベル3」以上では運転中のスマホ・テレビ等を許容(現在も実態としては行われているが)するという。しかしこれは極めて危険だ。判断や操作がむずかしい局面ほど、人間の介在が突然に求められるからである。

 米国ではかなり冒険的に公道実験を始めていたが、テスラ社の自動運転車が中央分離帯に衝突してドライバー(添乗員)が死亡した事故では、衝突6秒前にシステム側がドライバーに操作を求めるアラームを出したが対応できずそのまま衝突した。

 自動運転車の事故で、ことに第三者を巻き込んだ場合、誰の責任になるのだろうか。ドライバーは当然ながらシステムのせいにして責任を取ろうとしない。誰も責任を取らない

「AIひき逃げ」

が多発するだろう。

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