EVの電費性能に「空力」はどの程度影響するのか? という根本疑問

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EVの電費を改善するための重要な条件とは何か。速度、加減速、車両重量、タイヤの転がり抵抗、空気抵抗の五つの要素から考える。

スピードと燃費の関係

EVのイメージ(画像:写真AC)
EVのイメージ(画像:写真AC)

 一般に、内燃機関のクルマを走行させる上で、燃費を向上させるために必要な要素。見方を変えれば、燃費を悪化させる要因には次のようなものがある。

●スピード
 速く走るためには、エンジン回転数を高く保つ必要があるが、これは燃費を悪化させる。

●加減速
 加速と減速を繰り返すと、エンジンの吸排気の大きな変化にともなうポンピングロスが発生する。これが燃費を悪化させる要因となる。

●車両重量
 車両重量が重いクルマ。乗車人数が多いクルマ。荷物が多いクルマ。これらのクルマは、加速後のスピードを維持するために、相応のエンジン回転数を維持する必要がある。したがって、その分だけ燃費が悪化する。

●タイヤの転がり抵抗
 転がり抵抗とは、タイヤが路面と接触する際の摩擦抵抗起因し、燃費に大きく影響する。

●空気抵抗
 タイヤの摩擦抵抗と同様に、クルマのボディと周囲の空気との間に摩擦抵抗が発生する。そのため、ボディと接する空気の流れをできるだけスムーズにする空力性能が重要となる。

 本稿ではこれらを踏まえて、電気自動車(EV)の電費を改善するために重要な条件を考えていく。

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