中国人の“爆買い”にはもう頼れない! これからのインバウンド対策、カギは「リスク分散」 収益モデルに変化の兆し
日本経済新聞は、中国への依存度が低く、幅広い国や地域からの訪日客を受け入れている地域が好調だと報じている。本当だろうか。
「和歌山モデル」が示す希望

そうしたなか、中国に頼らない戦略で最も成功しているのは和歌山県だろう。
和歌山県はコロナ以前から、東南アジアや欧米への観光プロモーションを展開してきた。世界的なニュースサイト、スポーツメディア、多言語ウェブサイト、ガイドブックなど、さまざまな分野で観光客を誘致し、それぞれの国の嗜好に合わせた戦略的なプロモーション戦略を展開してきた。
そして、この多角化戦略はコロナ後に成果を上げている。これからの地方インバウンド戦略は、和歌山県のようにひとつの国に依存するのではなく、多方面、多言語で幅広く集客することを意識しなければならない。
「爆買い」に代表される中国人観光客頼みの時代は終わった。インバウンド市場で生き残るためには、ひとつの分野に特化するのではなく、事業の幅を広げることが不可欠だ。
和歌山県の事例が示すように、単に中国人観光客の爆買いに頼るのではなく、賢明かつ多角的なアプローチがポストコロナ時代のインバウンド戦略勝利のカギである。
インバウンド戦略は観光産業だけの問題ではない。地域経済全体の活性化であり、行政、企業、住民が一体となって取り組む必要がある。観光客の満足度を高め、リピーターを増やすことで、地域のファンを増やすことが重要だ。
そのためには、観光資源の磨き上げだけでなく、受け入れ体制の整備や人材育成など、総合的な取り組みが欠かせない。つまり、インバウンド戦略は、地域交通の再編・再開発を含めたまちづくりの一環なのである。