自転車保険「3割以上が未加入」という現実! あなたは事故の責任をきちんと取れますか? 加入のメリット・デメリットも考える
日本全国の自治体で自転車保険の加入が義務化されつつある。本稿では、この流れの歴史を振り返り、自転車保険のメリットとデメリットを考察する。
自転車保険需要、新型コロナで浮き彫り

多くの自転車利用者は十分な資力を持っているわけではない。そのため、事故を起こして民事訴訟で賠償を命じられても支払えないケースもあった。
2020年4月から自転車保険の加入を義務化した東京都でも、こうした状況を問題視している。『東京新聞』2020年3月30日付夕刊では、都の担当者の
「事故を起こしても、高額な賠償金を支払えない加害者もおり、被害者を守ることにもなるので、保険に加入をしてほしい」
というコメントが紹介されている。
加害者が賠償金を支払えない場合、被害者は十分な補償を受けられない。極端な場合、加害者が自己破産してしまい、被害者が泣き寝入りを強いられることを避けるためにも、加入義務化は最良の方法とされたわけだ。
こうした状況を受け、自治体による自転車保険の加入義務化が進められてきたが、さらに追い風となったのが新型コロナウイルス感染拡大の影響である。人との接触を避けるために自転車利用者が増加したことで、自転車保険の重要性がより注目されるようになったのだ。
『日本経済新聞』電子版2020年8月2日付の記事では、この時期の自転車保険加入者数の増加を取り上げている。記事によれば、三井住友海上火災保険では2020年3月以降、自転車保険の主力商品の加入件数が前年同月比15~20%増で推移した。またau損害保険も4~5月の合計加入件数が1~2月の合計に比べ7割増であった。
新型コロナウイルス感染拡大を機に自転車利用者が増加し、
・事故リスクへの備えとして自転車保険への関心が高まったこと
・自治体での義務化が重なったこと
が、保険加入率の上昇につながったことがうかがえる。