「ハイブリッド車は売りやすい」 EV登場後も、ディーラーがHVの優位性を全然疑わないワケ【リレー連載】ハイブリッド・ア・ゴーゴー!(7)
- キーワード :
- 自動車, HV, 自動車ディーラー, ハイブリッド・ア・ゴーゴー!
日本におけるHVの新車販売台数は、リセールバリューの高さなどから今後も高い傾向が続くと予想される。その理由をディーラーが解説する。
販売動向の分析

環境問題や燃料費の高騰などを背景に、自動車業界は大きな変革期を迎えている。
おおまかな業界動向としては、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の販売が増加傾向にある。ただ、モデル別の販売台数やランキングは、テレビやインターネットニュースで見聞きすることがあるだろうが、また別の販売台数データというのもある。
今回は、日本自動車販売協会連合会(JADA)が発表した2024年1~3月の
「燃料別メーカー別登録台数」
をもとに、自動車ディーラーの視点から分析してみたい。
結論からいうと、HVは純ガソリン車の2倍以上売れている。具体的な数字を挙げると、2024年3月でHVは約17万台、純ガソリン車は約7.8万台である。これは街中の新車を見てもわかるのではないか。1月と2月の数字を見ると、1月が約2.1倍、2月が約2.3倍となっている。新車購入者の多くがHVに興味を持っていることがうかがえる。
販売台数は、メーカーの販売ラインアップと主要モデルの関係に大きく左右される。2024年3月期のデータを見ると、総販売台数に占めるEVの割合が圧倒的に多いのは日産で、ガソリン車の約6倍を販売している。これは、フラッグシップモデルであるノート、エクストレイル、キックスが「eパワー」専用モデルであることも影響しているだろう。