避難所の混雑、システムで可視化 「密」回避や物資サポートに活用 福岡工業大学が開発
災害発生時、避難所への移動をスムーズにし支援物資などの分配も円滑に行うことを可能とするシステムを、福岡工業大学が開発した。
迅速避難と感染リスク低減を両立
福岡工業大学は、発災時の避難所の混雑状況をパソコンやスマートフォンでリアルタイムに可視化する「混雑状況可視化システム」を開発したと発表した。
システムを通じて避難所の人員収容状況をデジタル化することで、避難所管理や支援を円滑に行えるようになる、としている。
開発したのは同大情報工学部・石田智行教授の研究室。大規模災害の発生時などに開設される避難所について、新型コロナウイルスをはじめとする感染症の拡大を防ぐための過密化回避を目的化した。
避難所を管理する自治体職員らのマンパワーに限りがある中で、システムを通じて避難所の人員収容状況をデジタルすることで、災害対策本部による各避難所の管理や支援を円滑に行うことができる。
また、リアルタイム可視化により分散型避難を初動段階から実現することで「迅速な安全確保」と「感染リスクの低減」を両立することができるとしている。