避難所の混雑、システムで可視化 「密」回避や物資サポートに活用 福岡工業大学が開発

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災害発生時、避難所への移動をスムーズにし支援物資などの分配も円滑に行うことを可能とするシステムを、福岡工業大学が開発した。

AR技術で避難所までルートナビも

福岡工業大学が開発した「混雑状況可視化システム」のイメージ(画像:福岡工業大学)。
福岡工業大学が開発した「混雑状況可視化システム」のイメージ(画像:福岡工業大学)。

 同システムは、避難所に被災者が到着した際、被災者の端末に自動的にアクセス画面を送信(BLEビーコン)、端末やカメラをかざすことでシステムにアクセスしてもらう(NFCタグ、QRコード)方法を想定している。

「避難者登録」画面から、被災者の名前や年齢、性別、けがの状況といった情報を入力・登録してもらう。各自治体の担当者は、システムで送られてきた情報を基に避難所の収容人数や被災者の性別、年齢などの情報を一元的に管理。支援物資の内容や量などの判断に活用する。

 また併せて、拡張現実(AR)技術を用いて避難ルートを分かりやすくナビゲートするシステムも製作。発災時、自分がいる場所おから最も近い避難所への経路について、スマホのディスプレイに映る風景上に、経路を示すマークポイントを表示して非難を支援する。

 石田教授は2006(平成18)~2013年、岩手県滝沢市役所に勤務。自治体職員として東日本大震災を体験し、初動対応や支援活動に当たった経歴を持つ。災害現場での課題解決に向けた研究を行い、学生とともにさまざまなシステム開発に当たっている。

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