「カーナビ」はなぜ普及し、そして衰退したのか? 過去~最近のトレンドを振り返る

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カーナビやオーディオを自分で取り付けてクルマをカスタマイズする人は多い。いわゆる「アフターパーツ」だ。最近と過去のトレンドを見てみよう。

車内エンタメの多様化に対応

ディスプレーオーディオ。「DAF11Z」デリカミニ装着イメージ(画像:アルパインマーケティング)
ディスプレーオーディオ。「DAF11Z」デリカミニ装着イメージ(画像:アルパインマーケティング)

 前述のとおり、エンターテインメントを楽しむ利便性が向上し、スマートフォンで完結できるようになった。それにともない、カーナビに搭載されていた機能が廃止され、必要最小限の機能に特化した機種が増えている。ここでは、どのような機能が削減されたのかを確認したい。

●テレビ機能のオプション化
「カーナビ = テレビが見られる」というのは先入観かもしれない。現在でもテレビチューナー内蔵のカーナビは販売されているが、オプションでテレビチューナーを搭載しているモデルもある。車内でテレビを見ない人はもちろんのこと、自宅にテレビがない世帯にも一定の需要があるのかもしれない(NHKは、テレビを受信できる設備を持つ世帯に契約義務を課している)。

●ディスクトレーの廃止
 小さな子どもがいる家庭にとって、車内で退屈しのぎにビデオを見られるのは大きなメリットだが、前述のようにサブスクリプションサービスを利用すれば、DVDを持ち歩く必要すらなくなる。音楽を含め“ディスクを読む文化”が失われつつあるなか、カーナビやオーディオではディスクトレーそのものをなくそうという動きがある。

●ディスプレーオーディオの登場
 スマートフォンと連携できるディスプレーオーディオは、カー用品をよりリーズナブルに取り付けたい人に注目されている。ディスプレーオーディオとは、簡単にいえば画面付きのオーディオだが、スマートフォンとの連携によって、システムの画面上でアプリを操作できるようになる。グーグルマップなどの地図アプリが入っていれば、それを使えるので、カーナビ本体が不要になるというメリットがある。

●製品の低価格化
 エンターテインメント機能もそうだが、カーナビ機能までなくなるとどうなるかというと、商品そのものの販売価格が下がる。カーナビ機能がなくなることで、地図作製費やライセンス料も削減され、販売価格に転嫁できる。購入するユーザーにとっては、より買いやすい価格となり、Win-Winの関係だ。

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