飛行機の「ペット同伴」 SNSでどんなに批判されても、気にせず推進すべき理由

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1月2日、羽田空港のC滑走路で海上保安庁の航空機とJALの旅客機が衝突した。この事故で貨物室に預けられた乗客のペット2匹が死亡、これをきっかけに、SNSを中心に「ペット同伴」について多くの議論が巻き起こった。

有名女優も怒り心頭の事態

飛行機(画像:写真AC)
飛行機(画像:写真AC)

 1月2日、羽田空港のC滑走路で海上保安庁の航空機と日本航空(JAL)の旅客機が衝突した。この事故で貨物室に預けられた乗客のペット2匹が死亡、これをきっかけに、SNSを中心に「ペット同伴」について多くの議論が巻き起こった。

 女優の石田ゆり子さんは

「生きている命をモノとして扱う発想がどうしても理解できない」

とペット同伴について賛意を示した。また、メンタリストのDaiGoさんや元乃木坂46の堀未央奈さんなど、愛犬・愛猫家たちがペットの死を悼み、客室へのペット同伴搭乗の導入を訴えた。また、オンライン署名サイト「change.org」では、事故を受けてペット貨物室積み込みの見直しを求める4万人以上の署名が集まった。

 一方で、アレルギー体質の人や動物が苦手な人からは反対の声が殺到した。プライベートジェットを使うべきだという意見もあれば、機内のペットは手荷物扱いとし、緊急時に乗客と一緒に出られないようにするのが原則だと主張する人もいた。

 旅客機の客室にペットを持ち込めるかどうかは、国によって大きく異なる。

 日本の航空会社では、2000年代までは国際線の定期路線に限りペットの客室持ち込みが認められていた。しかし、シート電源などを設置する際にペットの収納スペースを確保するのが難しいことや、ペットの臭いやアレルギーに関する苦情が相次いだことから、サービスは縮小された。2005(平成17)年に全日本空輸(ANA)が持ち込み不可としたのを最後に途絶えている。

 国際線は消滅したが、国内線にはもともと同様のサービスは存在しなかった。最初の試みは2016年5月にANAが企画したペット同伴ツアーだ。このツアーでは、成田~釧路間で客室にペット同伴で搭乗できるチャーター便を利用した。JALは2017年から同様の企画を提供している。

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