「全固体電池」は評価真っ二つ! 試作価格は従来「5~20倍」、韓国から刺客登場で日本EV電池戦略どうなる

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評価が二分されている「全固体電池」。その未来とは。

日本のEV戦略の鍵

トヨタ自動車の本社(画像:AFP=時事)
トヨタ自動車の本社(画像:AFP=時事)

 このような状況下で、日本はどのような方向に進むのが正しいのだろうか。

 開発を進めてきたメーカーにとって、全固体電池の価格が基本的に高いことは周知の事実である。試作段階の価格は、既存のリチウムイオン電池の

「5~20倍」

といわれていた。率直にいって、この数字は現時点では製品として実現するには高すぎると考えられていた。

 つまり、メーカーにとってコスト高という問題はすでに織り込み済みなのだ。例えば、トヨタは新技術の説明のなかで、まずは車両全体のコストを抑制しやすいフラッグシップモデル、特に高性能モデルにのみ全固体電池を採用し、量産効果でコストダウンを図る戦略を発表した。

 例えば、トヨタは新技術の説明のなかで、まずは車両全体のコストを抑制しやすいフラッグシップモデル、特に高性能モデルにのみ全固体電池を採用する戦略を発表した。つまり、最初から広く普及させることを狙っているわけではないのだ。

 こうした状況を踏まえて日本のEV用電池戦略の今後を推測すると、おそらく次のような形になるだろう。

 まず、日本は既存のリチウムイオン電池技術のさらなる性能向上を目指す。その過程でリチウム金属2次電池の可能性があれば、そちらへの転換も選択肢となるだろう。

 その上で、これまで何度も価格変動の影響を受けてきた電池材料の安定確保を目指す。これが最も妥当な方策と思われる。電池材料は、自然界で産出されるものが価格面で優れているが、それが将来も安定しているという保証はない。

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