「軽商用EV」は本格普及できるのか? カギは“バッテリー交換式”にあり、ホンダ・ヤマトの実証実験を考える

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ホンダとヤマト運輸による軽商用EVは、2024年春の実用化を目指して開発の最終段階にある。現在の日本のEV戦略における商用車の位置づけを整理する。

日本の軽商用EV開発競争

実証で使用するMEV-VAN Conceptテスト車両(画像:本田技研工業)
実証で使用するMEV-VAN Conceptテスト車両(画像:本田技研工業)

 ホンダは2023年6月から、ヤマト運輸と共同で軽電気自動車(EV)を使った実証実験を重ねてきた。ここで使われた軽EVは、ホンダの軽商用バン「N-VAN」がベース。電動化だけでなく、荷室に小型モバイル冷凍機「D-mobico」を2基搭載。走行試験のみならず、宅配需要で少なくない冷蔵・冷凍品の輸送も想定した本格的な実用化を目指している。

 軽商用EVは、2024年春の実用化を目指して開発の最終段階にある。しかし、ホンダとヤマト運輸はさらに先を見据え、2023年11月から軽商用EVの実証実験を開始する。どんなモデルなのか。それを説明する前に、現在の日本のEV戦略における商用車の位置づけを整理しておこう。

 2023年5月に広島で開催された先進7カ国(G7)では、トヨタ、ダイハツ、スズキの3社から軽商用EVの共同開発モデルが発表された。これはトヨタ主導で日野といすゞが設立した新会社CJPT(コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジー)のプロジェクトの一環であることも説明され、関係各社はもちろん、小型トラックを超えたモデルを推進している。

 さらに、こうした民間の取り組みに先駆け、経済産業省と国土交通省が連携した「商用車の電動化促進事業」が、本年度の国家予算から

「135億9900万円」

を獲得した。小口配送トラックや軽貨物車、タクシーなどを中心にEVの導入促進を図るもので、補助金支援事業の交付を開始している。

 以上の説明からもわかるように、欧米に後れを取ったといわれて久しい日本のEV事業が、商用車を強力に推進することで巻き返しを図ることになった。

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