「軽商用EV」は本格普及できるのか? カギは“バッテリー交換式”にあり、ホンダ・ヤマトの実証実験を考える
ホンダとヤマト運輸による軽商用EVは、2024年春の実用化を目指して開発の最終段階にある。現在の日本のEV戦略における商用車の位置づけを整理する。
バッテリー標準化の未来

また、将来的にメーカーと事業者が合意し、バッテリーそのものを標準化することができれば、調達や廃棄のコストを削減できる。
標準化によって同じ仕様の電池が一定数流通するようになれば、それを回収してリサイクルやリユースする新たなビジネスも期待できる。交換式バッテリーの採用には、こうしたさまざまなメリットが期待できる。
ちなみに、ホンダがEV用交換バッテリーに取り組むのはこれが初めてではない。2022年4月にホンダ、ヤマハ、カワサキ、スズキの4社が共同で、ENEOSを中心とした電動バイクのバッテリー交換サービス会社「Gachaco(ガチャコ)」を設立。
同年秋には、東京・大阪を中心とした大都市圏で電動バイクを使った小口配送を行う事業者向けに、交換式バッテリーのシェアリングを開始した。ここで使われている電動バイク(スクーター)とバッテリーはホンダ製だ。
クルマもバイクも、EVを商用で無駄なくフル稼働させるためには、充電に要する時間とコストをいかに削減するかがカギとなる。だとすれば、ホンダとヤマト運輸が行っているバッテリー交換式商用軽EVの実証実験は、今後の商用EVの大きなブレークスルーになる可能性を秘めている。
願わくば、前述したトヨタ主導の軽商用EV事業とシステムやバッテリーの規格が統合されることを期待したいが、それは今後の大きな課題となるだろう。