EV普及の超難敵「充電インフラ問題」を解決できる? 国内初公道“走行中給電”実証実験に見る、日本企業の可能性とは

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2023年10月3日、千葉県柏市の柏の葉スマートシティ内で、日本初の「公道における走行中給電実証実験」が開始された。

米スタートアップ企業の躍進

ワイヤレス充電システム「ワイトリシティヘイロー」(画像:ワイトリシティ)
ワイヤレス充電システム「ワイトリシティヘイロー」(画像:ワイトリシティ)

 ワイヤレス給電システムには、

・停車中給電システム
・走行中給電システム

の2種類がある。現在使用されているシステムの大半は停車中給電システムであるが、米国や中国では商用車用の走行中給電システムが普及しつつある。

 富士経済グループによると、2035年までに

・停車中給電システム:87万台
・走行中給電システム:414万台

になると予測されている。

 ワイヤレス充電技術を開発するワイトリシティは、海外における走行中給電システムに関して注目すべき企業である。同社は、EV用ワイヤレス充電技術を開発していたマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究室からスピンアウトして2007年に設立されたスタートアップである。これまでの調達総額は8800万ドル(約130億円)に上る。

 米クアルコムのワイヤレス給電事業「クアルコムヘイロー」の買収により1500以上の知的財産権を取得し、すでにBMW、フォード、現代自動車、マクラーレンなどに採用されている。2023年2月には、中国の大手バスブランドである宇通客車(Yutong Bus)と協力し、自動運転電気バス向けにワイヤレス充電を提供すると発表した。

 日本では、総合燃料商社のシナネンホールディングスが販売代理店となり、2024年に実証実験を開始、2025年に販売を開始する予定だ。

 このようにさまざまな企業との幅広いパートナーシップにより、ワイトリシティのワイヤレス給電事業は世界各国へ拡大しており、ワイヤレス給電の普及に拍車がかかることが期待される。

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