中国BYDの“本質”を理解できるのは「若者」であり、年配者ではない

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BYDヒットの本質は価格ではなく、EVならではの運転の楽しさにある。いったいなぜか。

「ATTO 3」を試乗

ATTO 3(画像:BYDジャパン)
ATTO 3(画像:BYDジャパン)

 筆者は準備室である品川の営業所で、主力の「ATTO 3(アットスリー)」に短時間試乗した。一見すると、外観はクリーンで、少し大きめのハッチバックという印象を受けたが、最低地上高は175mmで、小型スポーツタイプ多目的車(SUV)である。

 通常の荷室は440Lに限られるが、全高は1615mmと使い勝手はよさそうだ。車幅が1875mmもあるため、マンションの立体駐車場では車庫証明の取得に苦労することが予想される。その点、駐車場に充電設備を設置しやすい一戸建て住宅が当面のメインターゲットとなりそうだ。

 運転席に座ると、スマートフォン並みに小さいスピードメーターディスプレーに目を奪われる。中央には巨大なタブレットによる集中コントロールがあるため、これはタコメーターのないEVとしては必要最小限でよいという解釈なのだろう。

 ATTO 3に非常に違和感を覚えたのは、この最初の印象だけだった。街中に走り出てみると、ウインカーは日本車と同じ右側だし、各種反応も非常にキビキビしている。フロントエンジン・フロンドライブ(FF)だが、急発進時の癖も感じられず、車重のせいか乗り心地も上々だ。

 品川という土地柄、試乗はタウンスピードに限られたが、豊かなトルクとなめらかなステアリングで不満はまったくなかった。タウンスピードからの急ブレーキでも、進路がぶれることはなかった。新興メーカーのクルマとしては、驚くべき完成度である。

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