物流危機の2024年問題、結局「何がヤバいのか?」を誤解してる人が多過ぎだ

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話題の2024年問題。いまや「待遇改善を求めるドライバーが悪いんじゃないか」という流れが生まれつつある。

「2024年問題」という呼称問題

大型トラックの通行も多い東名高速道路の東京インター付近(画像:森口将之)
大型トラックの通行も多い東名高速道路の東京インター付近(画像:森口将之)

 物流の2024年問題という言葉、ニュースでたびたび取り上げられているので、多くの人が耳にしたことがあるだろう。

 簡単にいえばドライバーの働き方改革のことであり、2024年4月以降、自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限を960時間に制限するというものだ。筆者(森口将之、モビリティジャーナリスト)も仕事でロングドライブの経験があるので、とてもよいことだと思っているが、多くの国民はそう見ていないようだ。

 ドライバーの労働時間が減れば、当然ながらトラックやバス、タクシーの運用に影響が出る。そこまで影響が出る働き方改革をすること自体が問題だと、勘違いしているような気がするのだ。

 こうなってしまった理由に、「2024年問題」というフレーズもあると考えている。簡潔な言葉であることは褒められるが、何が問題かが曖昧になった。それが狙いなのかもしれないが、

「待遇改善を求めるドライバーが悪いんじゃないか」

という流れが生まれつつある。

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