アクセル・ブレーキの「踏み間違い」事故、多いのは高齢者だけじゃなかった! 防止には急発進抑制装置が必要だ

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アクセルペダルとブレーキの踏み間違いによる事故は、2018年から2020年にかけて年間約1万件発生しており、1日あたり約10件発生している計算になる。

急発進抑制装置の効果と普及に向けて

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 急発進抑制装置については、国土交通省が3カテゴリー9装置を認定している。主な認定基準は次のとおりだ。

・車が停止した状態からフルストロークまでアクセルを踏み込んだ際、衝突しない、又は、加速を抑制(速度変化率0.3以上)すること
・加速抑制時に警報が作動すること。

後付けの急発進抑制装置についても、日本自動車ユーザー研究所(東京都新宿区)が同様の試験を実施し、安全性を確保している。

 急発進抑制装置の安全効果については、トヨタ自動車の「インテリジェントクリアランスソナー」の事故低減効果が興味深い。

 この研究では、同製品を装着した3車種について、2015年から2016年の18か月の間に駐車場で発生した事故を検証している。事故データは保険会社から提供されたもので、該当車種の約6万台、事故件数は2500件である。その結果、事故件数は約70%、後退時の事故件数は約40%減少したと推定される。安全性の向上も確認され、新車の普及率は約8割と順調に推移している。

 一方、既存車への後付け式の急発進抑制装置の普及・促進が課題となっており、普及促進のための補助金等の措置が期待されている。

 一例として、豊田市では設置費用の9割を補助。上限額は6万円。実施状況は自治体によって異なるが、普及促進に向けた取り組みが行われている。

 こうした普及活動や交通事故の分析、急発進抑制装置の技術研究の結果、日本は衝突被害軽減ブレーキの基準で世界に先駆けている。

 2017年1月、自動車基準調和世界フォーラム傘下の専門分科会において、日本は欧州委員会と共同で同分科会の議長を務め、対車両・対歩行者性能に関する要求性能を規定する合意に貢献した。同規制に基づき、日本でも安全技術の普及が進められている。

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