アクセル・ブレーキの「踏み間違い」事故、多いのは高齢者だけじゃなかった! 防止には急発進抑制装置が必要だ
アクセルペダルとブレーキの踏み間違いによる事故は、2018年から2020年にかけて年間約1万件発生しており、1日あたり約10件発生している計算になる。
ミスの原因
アクセルとブレーキのペダル操作ミスの原因について、交通事故分析センター(イタルダ)の見解は次のとおりである。
・若年者:運転習熟度が低く、購入した車両に慣れていない。
・高齢者:注意力や判断力、体の機能が低下している。
・共通項:パニックによるペダル操作ミス。
車両相互の事故に最も巻き込まれやすいのは24歳以下の若いドライバーである。分析によると、彼らは運転経験が浅く、購入したばかりの車の操作に不慣れである。
一方、ペダル操作ミスによる事故は、全体的に65歳以上の高齢ドライバーで多い傾向にあり、認知機能や身体機能の低下が原因とされている。
エス・エム・エス(東京都港区)の発表によると、同社の認知機能チェックを受けた1万人を分析した結果、認知機能が低下していることがわかった。特に、注意機能については50歳を境に低下傾向が見られ、交通事故との関連も取りざたされた。
また、高齢者の身体的特徴では柔軟性との関連が報告されている。車をバックさせる際に体をひねると、右膝が外側に向きやすく、足の位置がアクセル側にずれるため、操作ミスを起こしやすくなるという。
ドライブレンジやハンドル操作を間違えてパニックになり、ペダル操作をミスする傾向は、若年者にも高齢者にもよくあることで、冷静な運転が必要だ。