標高657m 松本空港はなぜ「日本一離着陸が難しい」といわれるのか

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長野県松本市にある松本空港(信州まつもと空港)は国内で最も標高の高い空港である一方、「着陸が日本一難しい」ともいわれる。いったいなぜか。

25年ぶりに20万人超えた利用者

松本空港(画像:写真AC)
松本空港(画像:写真AC)

 松本空港の2022年度の利用者は22万8000人余で、1997(平成9)年度以来25年ぶりに20万人を超えた。2022年度の利用者はFDAなどの定期便が前年度比1.8倍の22万3500人余。FDAが神戸線を複便化し、さらに2022年から札幌丘珠線を夏の通期運航とした影響が大きい。

 コロナ禍で落ち込んでいた旅行需要が回復し、外国人旅行客も戻りつつあり、今後は国際チャーター便の復活にも期待がかかる。今後は8月のみ運航している大阪便(JAL)の通年化も目指す。

 また、国際線は国際チャーター便の実績を積み、東アジアからの国際定期便の就航も視野に入れる。県はRNP-ARの設置による就航率の向上も見据えている。

 今冬(10月29日~3月30日)の運航ダイヤによると、札幌(新千歳)線が一部期間で複便化される。長野県は

「さらに便利になる松本ー札幌線をぜひ利用していただきたい」

と話し、利用者増に期待している。

 松本空港はこれまで、中国や台湾などとの間で国際チャーター便は運航してきたが、国際定期便は就航していない。松本空港が信州と東アジアを結ぶ“空の玄関口”となるためには、今後、海外との直行便の就航だけでなく、

・関西空港(大阪府泉佐野市)
・成田空港(千葉県成田市)
・仁川空港(韓国)

など近隣の国際ハブ空港との乗り継ぎ路線についての検討も必要になる。

 直行便の就航に向けては、就航先の地域ごとの需要特性を踏まえた路線開設を目指す。まずはプログラムチャーター便の実績を積み上げ、定期便の就航につなげる。そのため、観光やビジネスなどの需要の獲得、掘り起こしや新規需要の創出に取り組んでいる。

 特にビジネス需要が中心となる地域については、羽田空港、成田空港、中部国際空港(愛知県常滑市)など国内の他空港に流出している需要の獲得を図る。

 長野県は

「空港や周辺地域そのものが観光資源である」

とした上で

「山岳高原空港そのものを観光資源、情報発信の場としてとらえた活用を推進するとともに、空港や空港周辺のにぎわいを創出していきたい」

としている。

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