日本にはびこる「海外BEVごり押し」説は本当か? アフリカ・東南アジアでもBEV急成長、変化を迫られているのは日本だ
現在、BEVがアフリカで急速に広まっている。南アフリカでは、なんと毎年2倍のペースで成長を続けている。
変化を迫られる日本の自動車産業

これらの新興国の多くは、これまで日本メーカーの牙城として知られていた国であったが、これからはBEVが求められる時代だ。
国内メーカーも決して手をこまねいているわけではなく、例えば三菱はいったん生産を中止したBEVのミニキャブ・ミーブについて、現地の需要増加に応える形でインドネシアでの生産再開を発表した。
とはいえ、事実として国内メーカーをはるかにしのぐ勢いで、中国メーカーや韓国メーカーが続々と進出している。新興国においてこれらのメーカーにシェアを奪われないようにするには、国内メーカーもBEVを提供することが必須となる。
自動車メーカーだけではなく、エネルギー政策も変化を迫られている。財務省が発表した2022年の「貿易統計(速報)」によると、日本の化石燃料輸入額は約33.5兆円で、輸出入全体では約20兆円の貿易赤字が生じている。
国内で再生可能エネルギーの適地が少ないとの意見もあるが、LBNLの報告「2035年日本リポート:電力脱炭素化に向けた戦略」によれば、適地を効率的に利用することで、コストを削減しつつ、2035年までに電力の90%を再エネやクリーンエネルギーに切り替えることが可能だとされている。
再エネや蓄電技術の普及を通じて関連産業を育成し、貿易赤字を減らしつつエネルギー安全保障を強化すること。日本においても新興国と同様に、この方向性が正しい道筋であるといえるだろう。