通販需要だけじゃない! いま「大型物流センター」があちこちで増えている理由

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近年、郊外の幹線道路沿いや高速道路のインターチェンジ近くで大型物流センターが林立している。なぜ、それほど増えているのか。要因を探る。

近年進む大型物流センターの快適化

千葉県船橋市にある現代的な大型物流センター「MFLP船橋III」(画像奥)、「MFLP船橋・&GATE」(画像:三井不動産)
千葉県船橋市にある現代的な大型物流センター「MFLP船橋III」(画像奥)、「MFLP船橋・&GATE」(画像:三井不動産)

 新たな大型物流センターの増加を、そこで働く従業員の観点から見てみると、喜ばしい面は多い。近年建設されている大型物流センターは、なかの施設が非常に充実している。休憩室はおしゃれなカフェテリアのような仕様になっており、とても快適に過ごすことができる。

 当然、トイレや洗面台もきれいである。施設によっては従業員や地域住民向けの託児所を完備しているところもある。

 一昔前の物流倉庫といえば、「暗い」「汚い」「危険」というイメージがあったかもしれない。物流センターは日差しが入って保管品が劣化することを防ぐため、窓は最小限しか設けられていない。実際、照明が暗ければ昼間であってもセンター内全体が暗くなってしまうのだ。また入荷口や出荷口から風が入ってきてほこりがたまることもある。

 働く立場からすると、誰もが快適な環境で仕事をしたいと思うのは当然である。物流センターは、庫内の冷暖房が完備されているところはそれほど多くない。常温の物流センターでは、大半は夏は暑く、冬は寒い環境にある。庫内の作業現場がそのような環境であるのは致し方ないとしても、せめて休憩所やトイレは快適であってほしいとは、誰もが願うことだ。

人材不足がセンター環境を変化

千葉県船橋市にある現代的な大型物流センター「MFLP船橋III」(画像奥)、「MFLP船橋・&GATE」(画像:三井不動産)
千葉県船橋市にある現代的な大型物流センター「MFLP船橋III」(画像奥)、「MFLP船橋・&GATE」(画像:三井不動産)

 以前より、物流センターでは作業に従事する人手の不足が生じている。

 パート社員やアルバイトを募集しても応募が少なく、やむを得ず派遣会社に人材の派遣を依頼するところが多かった。派遣会社でも派遣できる人員に限りがあり、登録者ひとりひとりに電話を掛けて何とかかき集めているという状況も見られた。

 一時期、新型コロナウイルスで小売店や飲食店が休業や時短営業を強いられていたときは、物流センターで働くことを希望するパート社員や派遣社員が増加したが、経済活動が正常化に向かうと、再び多くの物流センターで人手不足が生じている。

 省力化を図るために搬送ロボットや自動でピッキングを行う機器などを導入しているところもあるが、それらの設備を入れることができる企業は限られる。

 必要な人手を確保するうえでも「快適に働ける」ことは重要なファクターとなる。寒い冬に冷たい便座に腰掛けなければならなかったり、作業で汚れた手を洗う際に冷たい水しか出なかったりするところと、きれいなトイレや温水が出る洗面所が完備されているところでは、どちらが働きたいと思うかはいうまでもないであろう。

 EC化への対応も含め、古くて環境が良くない物流センターから、

「広いスペースが確保できて快適な施設が整っている」

ところに移ろうとする企業はこれからも増えていくであろう。

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