通販需要だけじゃない! いま「大型物流センター」があちこちで増えている理由

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近年、郊外の幹線道路沿いや高速道路のインターチェンジ近くで大型物流センターが林立している。なぜ、それほど増えているのか。要因を探る。

サプライチェーン混乱も要因

物販系分野のBtoC EC市場規模(画像:経済産業省)
物販系分野のBtoC EC市場規模(画像:経済産業省)

 また、ECの多くは宅配便を利用して届け先まで配送する。

 宅配便の運賃は、配送先までの距離が短ければその分安くなる。従って、首都圏エリアや名古屋周辺、関西エリア、福岡周辺など、国内の大消費地向けに複数のEC拠点を設ける企業も多い。ECでの販売増に伴い、ひとつの企業でも

「複数の物流拠点を設けるようになる」

のである。

 さらに、物流センターの需要が増加している理由として、サプライチェーンが混乱したことの側面もある。

 新型コロナウイルスの影響によって海外からの輸入コンテナのリードタイム(注文してから納品されるまでの時間)が長くなり、またそれよって海上コンテナの運賃が大幅に上昇した。

 ほかにも、半導体不足やウクライナ情勢によって調達しなければならないものが不足するなど、サプライチェーンにひずみが生じたのである。

 その結果、企業では在庫を増やす動きが加速した。

ジャストインタイムの崩壊

サービス系分野のBtoC ECの市場規模(画像:経済産業省)
サービス系分野のBtoC ECの市場規模(画像:経済産業省)

 従来はジャストインタイム(必要なものを、必要な量だけ、必要なタイミングで調達すること)を実現させ、在庫の極小化を目指す企業が多かった。

 しかし、サプライチェーンの混乱によって、原材料の在庫不足、ひいては販売したいものの欠品が生じることとなった。何とか欠品を防ごうと、多くの企業で在庫を積み増す動きが取られた。

 在庫が増えるということは、それを

「保管するためのスペース」

も増やす必要がある。結果として物流センターの需要がさらに拡大しているのである。

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