意外と知らない? ロシアで「中古車」「原油タンカー」の価格が高騰している根本原因
中古車価格高騰の原因

日本からの中古車輸入が増加している一方、ロシア国内でも日本と同様に中古車価格が高騰している。原因は、
・ウクライナ侵攻による影響
・ルーブル高
だ。
多くの国々が、ウクライナ侵攻による経済制裁のひとつとして、ロシア国内にある外国メーカーが相次いで操業停止や撤退を発表した。日本においても、2022年4月5日からロシア向けの輸入制限を施行し、600万円以上の高級自動車を輸出禁止とした。
この影響によりロシア国内では、必然的に国産車の需要が高くなるのだが、部品パーツメーカーも物流網の混乱によって生産を中止しているところが多く、生産が追いついていないのが現状だ。
そのため、ロシアの自動車メーカーは自動車生産量を増やすために、
・エアコンなし
・エアバッグなし
など、旧車レベルの必要最低限の装備だけを備えた新車を販売せざるを得なくなったのだが、売れ行きはいまひとつだ。
自動車産業調査会社のマークラインズ(東京都千代田区)が集計した統計を見てみると、2022年11月のロシア国内自動車メーカーシェア率は、ロシアメーカーのラーダ(Lada)が前年度比-30.7%と下回り、売れ行きが伸びていないのが分かる。
そこで、最新装備がまったく付いていないロシアメーカーの新車を買うよりも、
「やや高額だが快適装備をひと通り備えており、品質もある程度保証されている中古の日本車を選んだほうが良い」
という傾向が強くなっているわけだ。
中古の日本車は比較的走行距離が少なめであり、なおかつ車検制度があるため、品質がある程度保証されている点が強みである。このため、ロシアのみならず世界各国において人気が高い。
ロシアにおける中古車価格高騰はこのほかにも、ルーブル高が関係している。2022年2月の侵攻直後は「1ルーブル = 0.73」円付近まで下落してしまったが、2022年11月頃には2.30円あたりまで上昇。輸入車が以前よりも安く購入できるようになったため、中古の日本車人気を後押ししている。
このようにロシアの自動車業界は、国内メーカー人気が衰退し、輸入車への需要が高まるという異例の事態になっている。