コンビニにあふれる大量の荷物! 台湾に年2回訪れる「物流地獄」をご存じか

キーワード :
, ,
台湾ではインターネット通販サイトの「独身の日」特売セールと、「双12」セールが大きな稼ぎ時だ。その様子を解説する。

コロナ禍が拍車、各社対策

ネット通販の売上高推移(画像:陳逸如)
ネット通販の売上高推移(画像:陳逸如)

 ネット通販大手各社は、セール期間の大量のアクセスに対応するため、システムの更新を行っているものの、倉庫など物流面で受注に対応しきれなくなることが多い。商品の発送は宅配かコンビニエンスストアでの受け取りが一般的で、通常は24時間以内または翌日に到着するが、セール期間は納期が約1週間に延びる。

 過去には納期が2カ月まで延びたこともある。納期遅延の主な原因は倉庫のスペースが足りないことによる在庫不足や、仕分け作業の人手不足だ。物流業界ではネット通販セールの期間中は毎日10時間以上、12日連続で働くことが多いが、それでも膨大な物流需要に対応しきれない。物流業者の倉庫は満杯となり、コンビニエンスストア各店も荷物でいっぱいになる。

 ネット通販需要は新型コロナウイルス感染症流行によりさらに伸びた。momoは商品の在庫不足を防ぐため、2022年に自社でメイン倉庫19カ所、サテライト倉庫32カ所を確保し、倉庫スペースを前年同期比18%拡大したほか、独身の日セール前には、外部からパレット4万個分のスペースを借り受けて需要増に備えた。自社の配送車両も前年同期比70~80%増やし、受注全体の2割の配送を自社でこなした。残り8割は他社に委託した。

 PCホームは2022年の独身の日セールに備え、ホームページの負荷テストを実施したほか、簡単なキーワードで目当ての商品が見つかるよう検索システムを改善した。物流面では人工知能(AI)によるビッグデータ解析で、iPhoneや自動車部品など人気となりそうな商品と需要が増えそうな地域を予測し、それぞれの地域の倉庫に該当商品の在庫を事前に確保した。また、効率の悪い複数回に分けての発送も半分に減らすことに成功し、セール期間中も台湾全土で24時間以内の配送を実現した。

 台湾では店舗からの商品の発送や店舗での受け取りが可能なコンビニエンスストアもネット通販を支援するサービスなどを提供しており、ネット通販物流システムの要となっている。台湾全土に6000店以上を展開する最大手のセブン-イレブンは2022年の独身の日セール期間中、ネット通販の荷物で店内のスペースがかさばるのを防ぐため、商品到着の通知受信後24時間以内に店舗で受け取った利用者に7元(約32円)分の割引券を進呈する早得サービスを行った。

全てのコメントを見る