鉄道各社で相次ぐ「回数券廃止」 還元率も低空飛行 このご時世、文句をつけるのはもはやお門違いなのか

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回数券の廃止が相次いでいる。その背景には何があるのか。

回数券復活の事例も

「エヌタスTカード」のウェブサイト(画像:エヌタス)
「エヌタスTカード」のウェブサイト(画像:エヌタス)

 回数券の廃止はここまで露骨ではないが、利用者の負担増は生じている。東京メトロでは廃止にあわせて「ランク制度」を導入。定期券所持や乗車時間などに応じて、PASMOにチャージできる「メトポ」を進呈する仕組みを導入する。

 しかし、これまで東京メトロの回数券が、

・普通回数乗車券10枚分の運賃で11枚つづり
・同一運賃で区間不問
・土休日割引回数乗車券は14枚つづり

だったことに比べると、還元率は月間乗車金額の2~10%と低い。

 収益の落ち込みからIC乗車券の還元率を下げる事例は、地方でも存在している。石川県の北陸鉄道は2021年にコスト削減のため、一部で紙の時刻表を廃止。バス回数券4種類廃止に続き、IC乗車券入金時の10%還元を終了している。

 そんななか、逆に回数券が復活している事例もある。

 長崎県では2020年9月にシステム老朽化などを理由に県内の鉄道・バスが利用していた「長崎スマートカード」を終了した。多くの事業者は「nagasaki nimoca」を導入したが、長崎バスとさいかい交通は独自の「エヌタスTカード」を導入した。そして、島原鉄道は2005(平成17)年に廃止した紙の回数乗車券を復活させ、10枚分の値段で11枚つづりの設定で販売を始めている。

 その背景にあるのは、新システム導入の費用対効果だ。こうしてみると、現在の回数券の廃止と低い還元率は、利用者減少ゆえに仕方ないのかもしれない。それでも、割安感があったほうが、利用者は増えると思うのだが、皆さんはいかがお考えだろうか。

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