反対が根強くとも「免許証・マイナカード一体化」を断固進めなければならない事情
2024年、マイナンバーカードと健康保険証、運転免許証の一体化が予定されている。一体化によるメリットとは何か。なぜ今、保険証や免許証のデジタル化が必要なのか。あらためて考える。
デジタル社会には不可欠なインフラ
コロナ禍では日本のITの遅れが目立った。マイナンバーカードの普及はデジタル社会の実現に向けた布石である。
政策の実現には、ある程度の強制力を持たせることも必要だ。これまではマイナポイントによる誘導を進めていたが、個人の裁量に任せていては限界がある。人はもらう喜びよりも、損失を大きく感じるものだからだ。
利用者にすれば、取得しても使える場所がなければ意義を見出しにくい。デジタル社会に進化するには、マイナンバーによる情報連携を深め、政府の政策の効率化や住民サービスの利便性向上が欠かせない。
その点で、健康保険証や運転免許証などの日常生活に必要なものとの一体化は、妥当な方向性であると考えられる。
医療機関からすると物理的な保険証かマイナンバーか、どちらか一方が良いだろう。運営上、最も困るのは両方ある状態だ。
健康保険組合や自治体では、健康保険証の発行には多くの手間とコストが掛かっている。カードの印刷費、郵送費、そしてそれを封入するための人件費。機械やシステムの導入にはまとまった費用が掛かるが、その後は定期的な保守・メンテナンスで済む。一方、人件費は半永久的だ。
実現したい社会の方向性と、限られた資源のバランスをどう考えるか。
どうしても物理カードが必要な人は、自ら追加費用を支払うのもひとつの方法だろう。選択肢を提示した上で、どちらを選ぶかは自由である。それが真の自由であり、公平性の担保と言えるのではないだろうか。