北海道「カート事故」、被害者巻き込みは前例なかった? いま改めて確認すべき「カートは遊具にあらず」という大前提

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2022年9月、北海道で起きたゴーカートによる死亡事故。過去の類似事故を追っていくと、今回の件の“特異性”が見えてきた。

2歳児死亡、安全対策は十分だったか

ゴーカートのイメージ(画像:写真AC)
ゴーカートのイメージ(画像:写真AC)

 2022年9月18日(日)に北海道森町で開かれたモータースポーツの体験イベントで、子どもが乗ったカートがコース脇に突っ込み、見物していた2歳の男児が死亡した事故。

 このイベントは函館地区にあるトヨタ自動車系販売会社の関連4社が共催したもの。事故は会場の一角に設けられた特設コースで、子どもたちがカートを体験する中で起きた。

 警察の調べを基にした各社の報道によると、これまでブレーキの不具合などは見つかっておらず、カートが突っ込んだ場所には防護ブロックが設置されていなかった。運転していた11歳の女の子が運転を誤ったとみられるが、安全対策は十分だったのかという点に世間の注目が集まっている。

 今回、事故を起こしたカートは、遊園地や施設などで遊戯用に用いられる「ゴーカート」と呼ばれるもの。

 レースに用いられるレーシングカートに比べると、エンジンの出力は小さいが、それでも排気量は2ストロークのエンジンを用いた車種の場合で50~90cc。スクーターや小型のオートバイ並みの速度は出る。

 少々古い話題だが、カートの事故で死亡した著名人として知られるのが、1961(昭和36)年の映画俳優・赤木圭一郎の死亡事故だ。

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