国内景気は5か月ぶりに悪化 「自動車・部品小売」減少、帝国データバンク7月景気動向調査で
前月比0.1ポイント減

帝国データバンク(東京都港区)は8月3日、全国2万5723社を対象に国内景気動向を調査・集計し、景気DIとして発表した。
2022年7月の景気DIは前月比0.1ポイント減の41.3となり、5か月ぶりに悪化した。国内景気は、季節需要が一部で表れたものの、感染者数の増加にともなう個人消費関連の下押しが響き、小幅ながら5か月ぶりに悪化した。今後の景気は、下押し圧力が強まるなかで、おおむね横ばい傾向で推移していくと見込まれる。
『製造』『建設』など6業界が改善した一方、『小売』『サービス』など4業界が悪化した。自動車など『製造』の生産がやや上向いた一方、新型コロナウイルス感染症の再拡大を受けて、個人向けサービスが再び下押しされた。また、新規感染者数の増加による出社制限など、雇用面への影響が表れる業種もみられた。
10地域中4地域が悪化、4地域が改善、2地域が横ばい。東京23区など感染者数が急増した地域の景況感が下振れとなった。またGoToキャンペーンなど全国旅行支援の延期で国内旅行の伸び悩みもみられた。規模別では、「大企業」が3か月ぶり、「中小企業」「小規模企業」はいずれも5か月ぶりに悪化した。
「小売」「製造」業界の詳細

業界別に見ると、「小売」(景気DI:35.7)は同1.0ポイント減。5か月ぶりに悪化。価格の抑制策が継続するもののガソリン価格の高止まりが続くなか、ガソリンスタンドなどが含まれる「専門商品小売」(同1.1ポイント減)は4か月ぶりの悪化。
また、「半導体不足などにより商品供給が停滞しており、新車の売り上げが当初計画より大幅に落ち込んでいる」(自動車(新車)小売)など「自動車・同部品小売」(同4.0ポイント減)も悪化が続いた。
さらに、「新型コロナウイルスの感染者数の増加で、職場での業務量をこなせるスタッフが確保できていない状態」(医薬品小売)など、新規感染者数の増加による雇用面への影響もみられる。
また「製造」(景気DI:41.3)は同0.5ポイント増。3か月ぶりに改善。依然として原材料などの供給制約による影響はみられるものの、「7月以降受注が回復。新型コロナウイルス前に戻る」(自動車部分品・付属品製造)といった声もあり、「輸送用機械・器具製造」(同3.5ポイント増)が大きく回復。
さらに、「原材料の供給不安から、先食い受注が多く入っている」(樹脂フィルム等加工)など、「化学品製造」(同0.7ポイント増)も4か月ぶりに改善した。
また、企業からは「極端な円安は決して日本経済に良くはないが、国内に生産拠点のある輸出関連の企業は恩恵を受けている」(電子応用装置製造)といった声も聞かれた。