タクシードライバーへの転職、アリ?ナシ? 現役ドライバー曰く「稼げるし、月の半分以上はプライベート」というまさかの事実
タクシードライバーの平均年収は「299万円」で、他業種に比べてかなり低いが、筆者は自分の充電期間であり、再生工場でもあるという。
趣味ありきの生き方へ

タクシーの勤務体系は基本、隔日勤務だ。
隔日勤務とは、日勤と夜勤を一気にまとめて働く勤務形態で、翌日は丸々休みになる。よって出勤は月に11~13日で、その他は休みだ。月の半分以上はプライベートの時間が取れ、週休4日のいわば夢のような勤務体系である。
つまり、普通のサラリーマンより、自分の時間が十分に持てるのだ。決められた時間に出社して、与えられたノルマをこなす毎日から解放され、スローライフが満喫できる。仕事中心から趣味中心の生活に置き換えることもできるのだ。
「何のために生きているんだろう」
など、らちのあかないことに悩むこともない。自分の時間と家族の時間を両立できるのだ。
充電期間としての「タクシードライバー」

自分の時間をつくるということは、何も趣味ばかりではない。自分を見つめ直したり、次のステージに向けての準備に充てたりできる。
筆者(二階堂運人、物流ライター)は、特に車に興味があるわけでもなく、運転も特別好きなわけでもないが、タクシードライバーを選んだ。なぜなら、ライター1本では食べていけないから。ほとんどのタクシー会社は副業を解禁していないが、二足のわらじを履いているドライバーは多い。
自分の夢をかなえたいが、目の前の生活はおろそかにできない――そのため、時間を自由に使えるタクシー業界に飛び込んだ人は周りにも多い。
彼らは起業の準備をしたり、目指す業界の資格勉強に時間を充てたりしている。月の半分以上が休みの職業など、そうそうない。そこがタクシーの最大の魅力といっても過言ではない。タクシードライバーは自分の充電期間であり、再生工場でもあるのだ。