「さよなら無料Wi-Fi」 JR東海25駅一斉終了は妥当か?――インバウンド過去最高時代、駅の機能はどこまで削られるのか

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インバウンド146万人増を見込んで整備された駅の無料Wi-Fiが転機を迎えた。JR東海は2026年3月末、25駅で提供を終了する。通信の個人化と維持費の重さを背景に、駅は情報提供から輸送重視へ軸足を移し始めた。

無料Wi-Fi終了の波

公共Wi-Fiのイメージ(画像:写真AC)
公共Wi-Fiのイメージ(画像:写真AC)

 駅の無料公共Wi-Fiは、インバウンドにとって使い勝手のよい設備だった。だがここにきて、終了の動きが目立ち始めている。本日2026年3月31日、JR東海は管内25駅で無料Wi-Fiを終える。詳細は後に触れるが、新幹線との乗り換えに使われる東海道本線の駅でも、本年度で提供が打ち切られる。

 駅を含む公共施設でのWi-Fi整備は、国と自治体が歩調を合わせて進めてきた取り組みだった。利用者の声に応じて広がってきた経緯もある。それでも、なぜ相次いで終わりを迎えるのか。

 そこには駅の役割を見直す動きがある。情報を提供する場としての機能を絞り、移動を支える場へと重心を移す考えだ。多機能なサービスを抱え続けるより、費用を抑え、その分を輸送の安全や運行の円滑化に振り向ける。そうした判断が下された。利用者向けの付加的なサービスを重んじる段階から、収益と効率を優先する段階へ移った。この変化が、今回の一斉終了の背景にある。

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