食品メーカーを襲う「物流インフレ」の正体――転嫁要因73%、価格主導権は工場から輸送へ移るのか?
帝国データバンクの調査で、食品2798品目が平均14%の値上げとなり、原材料高99.8%を軸に物流費72.9%へと重心が移る構図が鮮明となった。人件費やエネルギー、円安も同時に上昇し、価格形成の前提が大きく揺らいでいる。
円安再上昇と輸入燃料の影

2026年後半に向けて注意すべき点として、円安による影響が高まり、輸入燃料の上昇につながる可能性があることが挙げられる。輸送の現場では、人件費や規制への対応にともなう支出が積み重なっている。物流費の上昇は原材料費と違い、一度上がると下がりにくく、物流費が
「物価の下支えとして残り続ける」
構図が強まっている。
4月に実施された2798品目の値上げは、今後の動きを示す前触れともいえる。物流費の転嫁が7割超に達した今、物流は後方支援の役割を超えつつある。経済の動きを早くとらえ、企業の損益に影響を及ぼす前面の要素になっているのだ。
配送網の効率を高める取り組みを経営の重要な課題として進めなければ、食品メーカーは収益の圧迫を受け続けることになる。2026年後半には、物流の動きが再び価格改定を後押しする要因となるだろう。