JR東日本「約40年ぶりの運賃改定」、本当に妥当だったのか? 山手線16%値上げと「配当維持」の現実――民営化破綻の序章とならないか

キーワード :
,
JR東日本は約40年ぶりに運賃を見直し、都心部では最大16.4%の上昇となった。年間881億円の増収を見込む一方、修繕費の抑制や技術人材の減少、配当増加の継続が重なり、保守体制と資金配分のあり方が改めて問われている。

国鉄民営化破綻の影

鉄道運賃値上げの背景と課題。
鉄道運賃値上げの背景と課題。

 英国の国鉄民営化が破綻した際、修繕に必要な資金が配当に回され、設備の更新ができていなかった弊害が挙げられていた。日本でもまさに同じことが起ころうとしている。

 JR東日本は、今回の運賃値上げで、株主への配当を維持しながらも、設備を保守する費用を確保するとして値上げする第一歩を踏み出したといっていい。

 株主への配当と現状の路線規模を維持したままでは、運賃値上げが今後も続く可能性が高い。デフレとインバウンド需要の下で見えにくかった国鉄民営化の弊害が、ますます顕在化するだろう。今回のJR東日本による運賃値上げが、

「国鉄民営化の破綻の序章」

とならないことを祈るばかりである。

全てのコメントを見る